考えるということ(Part3)
先日、生徒に以下の質問をしてみました。
問題
『ディスカウント店はなぜ安く商品を売ることができるか? 仕入れに着目して答えよ』
答え
『現金仕入れによって、安く商品を仕入れることができるから』
『正解! としたいトコだが、ではなぜ現金仕入れだと安く仕入れることができるんだ?』
『うーん、、、』
これで良しとホメたいところですが、、、
以下私の説明。
(この手の知識に大人も子供も無い訳でして)
商売やってると、現金っていくらあっても足りないんだ。
例えば中小企業の社長さん、金庫に1000万現金入ってるトコなかなかないぞ。
じゃあ 仕入れた商品の代金を何で支払うのか。
それは手形や小切手を使うんだ。
(手形と小切手を詳細な図を書いて説明)
これらは現金みたいなもので、会社が持っている当座預金の範囲内で金額を書くことができるんだ。(あわせて当座預金について説明。「不渡りとは何か」まで説明・・・これはやり過ぎw)
手形・小切手は非常に便利。いくつかメリットがある訳なんだな。
だって、いちいちお札を数えなくていいんだ。
例えば、現金800万、普通の人は数えるのだって大変だぞ。
『現金その場限り』と言って、後から『1万円足りませんでした』なんて言っても信用されないんだ。
だから、複数回、数える。
慣れてる人でも2回以上数える。
普通の人だったら2回数えるだけで、神経が疲れる。
それが、一日に何回もあったら、キミが社長だったらどうだ?
疲れるだろ?
あとは、金庫にたくさん現金を置いておくと万が一のこともあるし。
ただ、問題は『すぐに現金化されない』というデメリットがある。
これが非常にイタイところなんだ。
手形を金融機関に持っていって
『現金ください』
といってもすぐには現金出てこないんだ。
(小切手は別。手形にしても例外あり。しかし単純化する為、大雑把に説明)
例えば、手形に『60日後に800万』と書いてあれば、
手形をもらってから、現金化されるまで二ヶ月かかるんだ。
ここでキミが社長さんだったらどうする?
今月の支払いは? 社員の給料は? 電気水道代は? 事務所の家賃は?
払えないな。
これでは。
つまり、現金と手形(小切手)の大きな違いはここにある。
逆に、現金が少しでも早く手に入れることで、次なる仕入れや投資に使えるんだ。
これが会社を経営する上で非常に大きなポイント。
ライバル会社に先んじて新商品を開発、市場投入。
これほど大きなアドバンテージは無いな。
よって社長さんは常に現金が欲しいんだ。
(ここで手形の割引の話・・・これは本当に余計だったw)
という訳で、ディスカウント店の話に戻るんだけど、
『現金で大量に買う』となれば、仕入値はどんどん下がる訳だな。
交渉時、現金積んで交渉したりしてな。
そんな訳で商売の基本はニコニコ現金払い。
教科書にもヤミ金とかクレジット販売の注意点とか載ってるな。
基本は現金取引。
それに勝るものは無し。
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ここまで説明して1時間。
予定の授業時間をはるかにオーバーしてしまいました。
うはー 次の授業が、、、、